育児・介護をしやすい職場環境をつくる

従業員の育児・介護のために会社がやるべきこと

①就業規則の整備

・育児休業、育児短時間勤務などの育児制度

・柔軟な働き方を実現するための措置(令和7年改正)

➁雇用環境の整備

・育児休業等に関する研修の実施、育児休業等に関する相談体制の整備、育児休業等の取得事例の収集・提供、育児休業等の制度及び育児休業取得促進に関する方針の周知のうち1つ以上を実施

③育児休業取得状況の公表

令和7年4月1日より常時雇用する労働者数300人超の企業が対象

①就業規則の整備

・介護休業、介護短時間勤務などの介護制度

➁雇用環境の整備

・介護休業等に関する研修の実施、介護休業等に関する相談体制の整備、介護休業等の利用事例の収集・提供、介護休業等の制度及び介護休業等の利用促進に関する方針の周知のうち1つ以上を実施(令和7年改正)

 

 

①妊娠・出産、育児・介護休業等に関するハラスメント防止の措置

妊娠・出産したことへの嫌がらせの言動、育児・介護制度の利用の阻害、妊娠・出産や育児・介護制度を利用したことによる解雇など不利益な取扱い

➁職業家庭両立推進者の選任

社内での育児・介護休業等制度の担当者

①育児休業等の個別の周知および取得意向の確認

育児休業等の制度、育児休業給付金、休業中の社会保険料の免除、仕事と育児の両立に関する希望(令和7年改正)など

①介護休業等の個別の周知および取得意向の確認

介護休業等の制度、介護休業給付金など(令和7年改正)

①介護離職防止のための情報提供

介護休業等の制度、介護両立支援制度、介護休業給付金など(令和7年改正)

①社会保険料の免除

「産前産後休業取得者申出書」を年金事務所に提出

➁出産育児一時金の申請

直接支払制度を利用する場合は医療機関等へ、立て替えた出産費用を申請する場合は健康保険へ申請(1児につき50万円)

③出産手当金の申請

産休で休業した分の手当を健康保険へ申請(給与の約2/3)

④子どもの扶養手続

「健康保険被扶養者(異動)届」を年金事務所または健康保険組合に提出

所得税の扶養控除に変更がある場合は「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の再提出が必要

①育児休業の申出

育児休業申出書を休業1か月前までに会社に提出

会社は育児休業取扱通知書を従業員に渡す

➁社会保険料の免除

「育児休業等取得者申出書」を年金事務所に提出

③育児休業給付金の申請

育休中、2か月ごとにハローワークへ申請(給与の約80~50%)

①介護休業の申出

介護休業申出書を休業2週間前までに会社に提出

会社は介護休業取扱通知書を従業員に渡す

➁介護休業給付金の申請

休業期間ごとにハローワークへ申請(給与の約67%)

①育児のための短時間勤務制度

1日の労働時間を6時間に短縮(就業規則に規定化する必要有り)

令和7年4月より短時間勤務の利用期間中(子が2歳まで)の給付金制度開始(給与の約10%)

①介護のための短時間勤務制度等

短時間勤務、フレックスタイム、始業・終業時刻の繰上げ繰下げ等から選択(就業規則に規定化する必要有り)

①柔軟な働き方を実現するための措置の個別周知・意向確認

下記制度の周知と制度利用の意向確認、仕事と育児の両立に関する希望の聴取(令和7年改正)

子が3歳になるまでに行う

➁柔軟な働き方を実現するための措置

始業時刻等の変更、テレワーク、短時間勤務、養育両立支援休暇、保育施設の設置運営等の中から2つ以上を選択(令和7年改正)

①所定外労働の制限

残業の免除(令和7年改正で小学校就学まで延長)

➁時間外労働の制限

月24時間、年150時間までの労働制限

③深夜業の制限

午後10時~午前5時までの労働免除

①所定外労働の制限

残業の免除

➁時間外労働の制限

月24時間、年150時間までの労働制限

③深夜業の制限

午後10時~午前5時までの労働免除

④介護休暇

対象家族1人につき年5日(2人以上は年10日)の休暇

①子の看護等休暇

子ども1人につき年5日(2人以上は年10日)の休暇(令和7年改正で小学校3年生まで延長)

子の病気やけがの看護、予防接種の付き添い、入園(入学)式や卒園式の参加のために取得できる(令和7年改正)

育児・介護をしやすい環境をつくるには

働きやすい職場環境だと内外にアピールすることができ、若年者の人材獲得に繋がり、定着率もアップする。
○育児や介護のためだけではなく、感染症の流行や長期の病気休養、年次有給休暇の取得など、欠員が生じても対応できる勤務体制を整備できる。
○休業者の業務をカバーする中で、従業員が新たな仕事にチャレンジでき、スキルアップや新たな適正の発見に繋がり、人材戦略にもプラスになる。 など

ワークシェアリングの導入にあたり、まずは事前に業務の棚卸し(洗い出し)を行い、特定の従業員だけが担当している業務や業務量の偏りをできる限り削減し、マニュアル化を進めることで社内全体の業務を標準化します。

その上で、事業所や休業する従業員の特性に合わせて、効率的に仕事をまわせるワークシェアリングの方式を採用するのが最適です。

順送り方式…休業者の一番近い仕事をしている従業員が穴埋めをし、その後任者の仕事は直下のポストにいる従業員が継ぎ、順々に仕事を回していく。

後任者はゆくゆく昇進したときに上のポストの仕事をするので、先に仕事を経験することができるメリットもある。

分担方式…休業者の仕事を部署内の同様の仕事をしている従業員が複数でカバーする。

ある程度の人数が必要だが、大きな体制の変更が必要なく、短期間での導入が可能である。

順送り方式と親和性が高い人事制度としては、キャリアパス制度があります。

キャリアパスは、それぞれの段階(キャリア)ごとに「業務の内容」と「その業務に必要な能力」を設定し、あらかじめ明示しておく制度のことで、従業員は昇進に向けた目標が明確になるためモチベーションがアップし、企業の人事評価も容易になります。

また、キャリアパスはフルタイム勤務であってもパートタイム勤務であっても、キャリアごとに共通の業務を設定するため、従来型の正社員とパートタイマーを分断する制度ではパートタイマーから正社員への登用という一方通行だったところを、ライフプランに応じて従業員が働き方を選択できるようにも設計できます。

休業者の業務をカバーする従業員に臨時手当を支給する際や、代替要員を新たに採用する際には、相応の原資が必要となります。

育児休業や介護休業は、休業中の労働者が雇用保険の加入要件を満たしている場合に給付金が支給されるためにその間の給与支払いが不要となり、また、育児休業中の労働者は社会保険料の免除もあり企業側の負担もなくなるため、それによって経費に余剰が生じますが、さらに両立支援の助成金を活用することで、より手厚い処遇を行うことができます。

従業員が連続3か月以上の育児休業を取得し、職場復帰する。

従業員が連続5日以上の介護休業を取得し、職場復帰する。

従業員が介護両立支援制度を利用し、職場復帰する。

介護する従業員の代替要員を確保する、または同僚が仕事を引き継ぎ手当を支給する。

育児する従業員の代替要員を確保する、または同僚が仕事を引き継ぎ手当を支給する。

従業員が連続5日以上の産後パパ育休を取得し、男性の育休取得率をアップする。

従業員が仕事と育児の両立支援制度を利用する。

不妊治療や女性の月経、更年期に配慮した支援制度を整備する。

育児・介護休業や制度を利用しやすい会社は、従業員が長く働き続けることができ、求職者が会社を選ぶときのアピールポイントにもなるので、優秀な人材獲得・定着に繋がります。